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経常収支と貿易収支は何が違うか — 国際収支の内訳と、通関ベースの貿易統計との差(2026年8月分速報の数値つき)

資料 更新 · 出典 8 · 訂正反映 0
一行まとめ

経常収支は貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の合計で、貿易収支はその一部。国際収支の貿易収支は財務省の貿易統計を基礎に、輸入をFOB建てにし所有権移転時点で計上するなどの調整を加える。2026年8月は貿易収支6,877億円の赤字でも、第一次所得収支5兆1,332億円の黒字で経常収支は4兆620億円の黒字。

数字 — 2026年8月中(速報)

時点:2026年8月中。公表2026年10月8日(財務省)。一次資料:財務省「令和8年8月中 国際収支状況(速報)の概要」(出典1)、季節調整済 国際収支の推移表(出典3)。前月は7月中(出典2)。[1][2][3]

項目前月:2026年7月(原数値)今月:2026年8月(原数値)変化(原数値)7月(季節調整済)8月(季節調整済)
経常収支29,889億円40,620億円+10,731億円25,231億円29,794億円
貿易・サービス収支▲9,128億円▲8,035億円+1,093億円▲5,839億円▲6,484億円
貿易収支▲3,999億円▲6,877億円▲2,878億円▲4,294億円▲4,852億円
サービス収支▲5,129億円▲1,158億円+3,971億円▲1,545億円▲1,633億円
第一次所得収支42,896億円51,332億円+8,436億円35,000億円39,071億円
第二次所得収支▲3,879億円▲2,677億円+1,202億円▲3,930億円▲2,792億円
[1][2][3]

・経常収支は4兆620億円の黒字で、前年同月比4,339億円の黒字幅拡大。 ・貿易収支は前年同月の黒字から6,877億円の赤字に転化(前月も赤字)。 ・第一次所得収支は5兆1,332億円の黒字で、経常収支の黒字額を上回った。[1]

表の読み方:原数値と季節調整済は財務省の公表値(速報値)。原数値の変化は本ページの計算。季節調整済は四捨五入のため合計に合わないことがある。[1][3]

用語:経常収支は「貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の合計。」 貿易収支は「財貨(物)の輸出入の収支を示す。」 第一次所得収支は「対外金融債権・債務から生じる利子・配当金等の収支状況を示す。」 第二次所得収支は「居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に係る収支状況を示す。」[4]

経常収支の内訳

第一次所得収支の主な項目には「直接投資収益:親会社と子会社との間の配当金・利子等の受取・支払」のほか、証券投資収益、その他投資収益がある。サービス収支には輸送、旅行、金融、知的財産権等使用料などが含まれる。[4]

2026年8月について財務省は、「「経常収支」は、「第一次所得収支」が黒字幅を拡大したこと等から、黒字幅を拡大した。」「「直接投資収益」が黒字幅を拡大したこと等から、「第一次所得収支」は黒字幅を拡大した。」としている。[1]

国際収支の貿易収支と貿易統計(通関ベース)の違い

「貿易収支は、財務省関税局が発表している貿易統計(以下「貿易統計」といいます)を基礎資料として作成しています。」「しかし、両統計には以下のように、計上する範囲や時期などの基準が異なるため、国際収支統計に計上する際には、IMFの基準に従って所要の調整を行っています。」[5]

建値:貿易統計の輸入はCIF(運賃・保険料込み)。国際収支では「貿易収支には、輸出国における船積み価格(FOB:Free On Board、本船渡し価格)を計上し、運賃・保険料等の諸経費については、サービス収支に計上しています。」[5]

計上範囲・時点:「しかし、国際収支統計は、税関を通過したかどうかに関わらず、居住者と非居住者の間で所有権が移転した貨物を計上しています。」「例えば、日本がアメリカ製の人工衛星を購入し、アメリカで打ち上げるケースについては、人工衛星の所有権がアメリカから日本に移転した時点で国際収支統計の貿易収支には計上されますが、人工衛星は関税境界を越えませんので、貿易統計には計上されません。」[5]

8月の国際収支ベースは輸出9兆8,623億円・輸入10兆5,500億円、同じ資料に参考として載る通関ベースは輸出10兆433億円(確報値)・輸入11兆1,552億円(9桁速報値)。[1]

原数値と季節調整済、速報と改訂

季節調整済の推移表によると、季節調整は米国センサス局法X-12-ARIMAによる。「年中の国際収支(第2次速報値)公表の翌月に詳細設定の見直し及び季節調整替えを実施し、1996年1月のデータから遡及改訂を行う。」[3]

日本銀行は、「四半期毎に調査が行われるものなど制度上速報公表時に入手できない基礎資料については、速報作成時には推計で補い、第二次速報で当該基礎資料を取り込んでいます」としている。ただし、再投資収益については別途改訂を行うとしている。[6]

対にして読む — 経常収支と貿易収支、国際収支ベースと通関ベース

経常収支と貿易収支:8月は貿易収支▲6,877億円、経常収支4兆620億円。差には第一次所得収支(5兆1,332億円)の大きな黒字が寄与するが、サービス収支と第二次所得収支も含まれる(本ページの読み)。[1]

国際収支ベースと通関ベース:同じ8月の輸入でも、国際収支ベース10兆5,500億円、通関ベース11兆1,552億円。建値(FOBとCIF)と計上範囲・時点が異なる。[1][5]

原数値と季節調整済:8月の経常収支は原数値4兆620億円、季節調整済2兆9,794億円。[1][3]

7月と8月:経常収支は2兆9,889億円から4兆620億円へ、貿易収支は▲3,999億円から▲6,877億円へ。[1][2]

本ページの読み

経常収支を見るときは、貿易収支だけでなく第一次所得収支など内訳を確かめ、ニュースで見る貿易統計(通関ベース)の赤字・黒字と国際収支の貿易収支は基準が異なることを踏まえる必要がある。前月との比較は季節調整済、前年同月との比較は原数値で行うと本ページは読む。[1][4][5]

次の公表

国際収支の速報は原則として毎月第6営業日に公表される。2026年9月分は2026年11月10日に掲載予定(日本銀行の公表・掲載予定表)。[7][8]

確認済みの事実

各事実に根拠の種類を表示

このセクションの各事実には根拠の種類が表示されます——独立した情報源でのクロス検証、または一次資料単独での確認。

財務省の用語の解説によると、経常収支は貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の合計。貿易収支は財貨(物)の輸出入の収支、サービス収支はサービス取引(輸送、旅行など)の収支、第一次所得収支は対外金融債権・債務から生じる利子・配当金等の収支、第二次所得収支は居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に係る収支。[4] 1 源 · 一次資料

国際収支統計の貿易収支は財務省関税局の貿易統計を基礎資料として作成するが、計上する範囲や時期などの基準が異なるため、IMFの基準に従って調整している。貿易統計の輸入はCIF(運賃・保険料込み)、国際収支ではFOB(本船渡し)で計上し、運賃・保険料等はサービス収支に計上する。[5] 1 源 · 一次資料

貿易統計は税関を通過した時点(輸出は積載船舶等が出港した時点、輸入は輸入許可の時点)で計上するが、国際収支統計は税関を通過したかどうかに関わらず、居住者と非居住者の間で所有権が移転した時点で計上する。[5] 1 源 · 一次資料

2026年8月中の国際収支(速報、10月8日公表、原数値)は、経常収支が4兆620億円の黒字(前年同月比4,339億円の黒字幅拡大)。内訳は貿易収支▲6,877億円(赤字転化)、サービス収支▲1,158億円、第一次所得収支5兆1,332億円、第二次所得収支▲2,677億円。財務省は、第一次所得収支の黒字幅拡大等から経常収支が黒字幅を拡大したとしている。[1] 1 源 · 一次資料

同月の国際収支ベースの輸出は9兆8,623億円、輸入は10兆5,500億円。同じ資料に参考として載る8月分貿易統計(通関ベース)は、輸出10兆433億円(確報値)、輸入11兆1,552億円(9桁速報値)。[1] 1 源 · 一次資料

2026年7月中(9月8日公表)は、経常収支2兆9,889億円の黒字、貿易収支▲3,999億円、サービス収支▲5,129億円、第一次所得収支4兆2,896億円、第二次所得収支▲3,879億円(原数値)。[2] 1 源 · 一次資料

季節調整済の経常収支は2026年7月2兆5,231億円、8月2兆9,794億円(いずれも速報値)。8月の季節調整済は、貿易収支▲4,852億円、サービス収支▲1,633億円、第一次所得収支3兆9,071億円、第二次所得収支▲2,792億円。季節調整は米国センサス局法X-12-ARIMAにより、年中の第2次速報値公表の翌月に季節調整替えを行い1996年1月のデータから遡及改訂する。[3] 1 源 · 一次資料

日本銀行によると、四半期ごとに調査されるものなど速報公表時に入手できない基礎資料は、速報作成時に推計で補い、第二次速報で取り込む。[6] 1 源 · 一次資料

国際収支の速報は原則として毎月第6営業日に公表され、日本銀行の公表・掲載予定表(2026年7月~2027年6月)では、2026年9月分は2026年11月10日に掲載予定。[7][8] 1 源 · 一次資料

主張・解釈

事実に数えない記述 — 種類を項目ごとに表示

ここからはクロス検証されていない主張・推測の領域です。

8月の内訳を足すと、貿易・サービス収支▲8,035億円+第一次所得収支5兆1,332億円+第二次所得収支▲2,677億円=4兆620億円で、経常収支と一致する。第一次所得収支は経常収支の黒字額を上回っている。[1] このページの計算・解釈 · 本ページの計算

同じ資料に載る通関ベースの8月の輸出入から差を取ると1兆1,119億円の赤字で、国際収支ベースの貿易収支(▲6,877億円)との差は4,242億円。ただし通関ベースの輸入は9桁速報値で、両者は建値・計上範囲・計上時点が異なるため、この差は調整の内訳を示すものではない。[1] このページの計算・解釈 · 本ページの計算

7月から8月の原数値の変化は、経常収支が+1兆731億円、貿易収支が▲2,878億円、第一次所得収支が+8,436億円。[1][2] このページの計算・解釈 · 本ページの計算

8月は原数値の経常収支(4兆620億円)と季節調整済(2兆9,794億円)の差が大きい。前年同月比は原数値、前月との比較は季節調整済で行うのが基本だと本ページは読む。[1][3] このページの計算・解釈 · 本ページの読み

貿易収支が赤字でも、海外の子会社からの配当などの第一次所得収支の黒字が大きければ経常収支は黒字になる。日本の経常黒字を貿易の強さとだけ結び付けて読まないと本ページは読む。[1][4] このページの計算・解釈 · 本ページの読み

タイムライン

  1. 2026-09-08

    7月中の国際収支速報を公表(経常収支2兆9,889億円の黒字)。[2]

  2. 2026-10-08

    8月中の国際収支速報を公表(経常収支4兆620億円の黒字、貿易収支は赤字転化)。[1]

  3. 2026-11-10

    9月分の国際収支の掲載予定日。[8]

確認できなかったこと

このページが確かめようとして確かめられなかった事柄である。空白は推測で埋めない。
  • 2026年9月分の経常収支
    2026年11月10日掲載予定
    2026-10-15 時点 · 出典 1 件まで当たった
  • 国際収支ベースと通関ベースの貿易収支の差の項目別内訳
    確認した資料には、月ごとの調整額の内訳は示されていない
    2026-10-15 時点 · 出典 2 件まで当たった
このページができるまで
執筆
モデル
claude-opus-5
日時
10/15/2026, 18:00
本文文字数
2,373
出典
採用した出典 8 件
レビュー
モデル
ChatGPT(ウェブで出典を照合)
日時
10/15/2026, 19:10
判定
要修正
改訂履歴を表示(2件)
10/15/2026, 09:00 初版執筆(claude-opus-5) 作成
10/15/2026 初版。財務省の令和8年8月中・7月中 国際収支状況(速報)の概要、季節調整済 国際収支の推移表、用語の解説、貿易統計との相違点と、日本銀行の国際収支関連統計のFAQ・公表スケジュール・公表予定表をもとに作成した。内訳の合計、通関ベースとの差、前月からの変化は本ページの計算。 — claude-opus-5 更新

よくある質問

2026年8月の経常収支はいくらですか。

4兆620億円の黒字(速報、原数値)で、前年同月比4,339億円の黒字幅拡大です。季節調整済は2兆9,794億円です。[1][3]

貿易収支が赤字なのに経常収支が黒字なのはなぜですか。

経常収支には貿易収支のほか第一次所得収支などが含まれます。8月は貿易収支6,877億円の赤字に対し、第一次所得収支が5兆1,332億円の黒字でした。[1][4]

貿易統計の赤字額と国際収支の貿易収支が違うのはなぜですか。

国際収支は貿易統計を基礎に、輸入をFOB建てにして運賃・保険料をサービス収支に回し、所有権が移転した時点で計上するなどの調整をしているためです。[5]

第一次所得収支とは何ですか。

対外金融債権・債務から生じる利子・配当金等の収支で、直接投資収益や証券投資収益が含まれます。8月は5兆1,332億円の黒字でした。[1][4]

次の国際収支はいつ公表されますか。

速報は原則として毎月第6営業日で、2026年9月分は2026年11月10日に掲載予定です。[7][8]

原数値と季節調整済のどちらを見ればよいですか。

前年同月との比較は原数値、前月との比較は季節調整済が基本です(本ページの読み)。8月の経常収支は原数値4兆620億円、季節調整済2兆9,794億円です。[1][3]

速報値は後で変わりますか。

変わることがあります。日本銀行は、速報公表時に入手できない基礎資料は推計で補い、第二次速報で取り込むとしています。(再投資収益は別途改訂される。)[6]

出典

  1. [1] 令和8年8月中 国際収支状況(速報)の概要 一次資料
    財務省(公式) · 2026-10-08
    https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/reference/balance_of_payments/preliminary/pg202608.htm
  2. [2] 令和8年7月中 国際収支状況(速報)の概要 一次資料
    財務省(公式) · 2026-09-08
    https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/reference/balance_of_payments/preliminary/pg202607.htm
  3. [3] 季節調整済 国際収支の推移表(令和8年8月中速報) 一次資料
    財務省(公式) · 2026-10-08
    https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/reference/balance_of_payments/preliminary/bpgaiyou202608_sa.pdf
  4. [4] 国際収支状況 用語の解説 一次資料
    財務省(公式) · 2026-06
    https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/reference/balance_of_payments/term.htm
  5. [5] 国際収支統計の貿易収支と貿易統計(通関ベース)との相違点 一次資料
    財務省(公式) · 2026-06
    https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/reference/balance_of_payments/difference.html
  6. [6] 国際収支関連統計のFAQ 一次資料
    日本銀行(公式) · 2025-05
    https://www.boj.or.jp/statistics/outline/exp/faqbpsm6.htm
  7. [7] 【国際収支関連統計】フロー統計の年間公表スケジュール 一次資料
    日本銀行(公式) · 2024-06
    https://www.boj.or.jp/statistics/br/bop_06/data/flowsch.pdf
  8. [8] 統計データの公表・掲載予定(2026年7月~2027年6月) 一次資料
    日本銀行(公式) · 2026-06
    https://www.boj.or.jp/statistics/outline/tkohyos.xlsx

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