日本銀行の実質輸出入の読み方 — 貿易統計の名目額を輸出入物価指数で実質化、季節調整、地域別・財別の実質輸出(2026年8月分の数値つき)
日本銀行の実質輸出入は、財務省「貿易統計」の名目輸出入金額を品目ごと(輸出31・輸入28)に日本銀行の輸出入物価指数などで実質化して合算し、季節調整して指数化したもの(2020年=100)。地域別・財別の実質輸出も公表し、実質貿易収支は2026年5月の見直しで公表を取りやめた。2026年8月は実質輸出119.0、実質輸入116.6。
数字 — 2026年8月分
時点:2026年8月分(2026年9月17日掲載)。一次資料:日本銀行「実質輸出入の動向」の図表とデータ(出典5・6)。2026年10月21日確認時点で9月分は未掲載。[1][5][6]
| 項目(季節調整済、2020年=100) | 前月:2026年7月 | 今月:2026年8月 | 前月比(本ページの計算) |
|---|---|---|---|
| 実質輸出 | 120.0 | 119.0 | ▲0.8% |
| 実質輸入 | 114.8 | 116.6 | +1.6% |
| 実質輸出の内訳(季節調整済前月比、%) | 〈2025年通関輸出額に占めるウエイト〉 | 2026年7月 | 2026年8月 |
|---|---|---|---|
| 米国 | 18.5 | 0.5 | 0.9 |
| EU | 9.1 | ▲2.2 | ▲3.1 |
| 中国 | 17.0 | 6.9 | ▲1.3 |
| NIEs・ASEAN等 | 37.2 | ▲1.9 | ▲0.7 |
| その他地域 | 18.1 | 4.8 | ▲5.4 |
| 中間財 | 19.2 | 5.8 | 1.1 |
| 自動車関連 | 22.6 | ▲6.8 | ▲1.7 |
| 情報関連 | 19.2 | ▲1.0 | 2.8 |
| 資本財 | 16.6 | 11.9 | ▲2.4 |
| その他財 | 22.5 | ▲2.9 | ▲3.3 |
| 実質輸出計 | ― | 0.6 | ▲0.8 |
| 除くその他財 | ― | 1.5 | ▲0.2 |
・実質輸出は119.0(2020年=100)で前月比0.8%低下。 ・実質輸入は116.6で前月比1.6%上昇(本ページの計算)。 ・地域別ではその他地域とEU、財別ではその他財と資本財の低下が目立った。[5][6]
表の読み方:指数はデータの値を小数第1位に丸めたもので、実質輸出入の前月比は本ページの計算。内訳の前月比は図表の公表値で、ウエイトは2025年通関輸出額に占める比率。[5][6]
用語:実質輸出入は「実質輸出入は、財務省「貿易統計」で公表されている財の名目輸出入金額を、日本銀行が作成・公表している「輸出入物価指数」で割ることにより算出したものである。」[2]
作り方 — 名目額を輸出入物価指数で実質化
「名目額を物価指数で割り、物価変動の影響を除去することで作成される実質輸出入は、実質的な価値ベースの輸出入の動きを表すこととなる。」[2]
実質輸出は、「名目輸出総額を、財務省「貿易統計」の概況品目分類に基づき、31品目について、それぞれの品目に対応するデフレーターで実質化した値を合計した後、季節調整を施し、2020暦年平均を100として指数化する。」 デフレーターは原則として日本銀行の輸出物価指数で、複数の指数を用いる品目は輸出物価指数のウエイトで加重平均する。実質輸入は28品目について輸入物価指数で実質化する。[2][7]
2026年5月の見直しで、2000年以降は8グループベースから概況品目分類ベースの実質化に切り替えた。理由として日本銀行は、一部の財のデフレーターの変動が大きくなり、8グループベースと詳細な品目ベースの実質値に乖離がみられるようになったことを挙げている。[3]
季節調整
「季節調整には、X-12-ARIMAを使用。毎年4月頃、利用可能な全期間のデータを用いて季節調整替えを実施している。」 次回の季節調整替えまでは予定季節要素を用いる。祝日等調整には通関日数をベースとした変数を用いる。[2]
2026年4月の季節調整替えについて日本銀行は、「今回の季節調整替えは、毎年4月頃に実施する定例的なものです。データ始期に遡って計数が改定されておりますのでご注意ください。」としている。[4]
さらに、「なお、これらのデータは、作成に使用する統計の改定や、基準変更、年間補正等により、事後的に改定が行われるほか、経済情勢の分析上の必要に応じて作成方法が変更される可能性がある点には、十分ご注意ください。」[1]
地域別・財別の実質輸出
「さらに、実質輸出については、地域別・財別の動きをみることにより、わが国の実質輸出の動向を一段と多面的に分析することが可能となります。」[1]
地域別は米国、EU(英国を含まない)、中国、NIEs・ASEAN等(インド、バングラデシュなどを含む)、その他地域。財別は中間財、自動車関連、情報関連、資本財、その他財。「なお、その他財には、GDP統計上、財輸出に計上されない再輸出品が含まれるため、参考として、全体からその他財を除いた値も公表している。」[2]
2026年8月は、地域別で米国が0.9%上昇した一方、その他地域が5.4%、EUが3.1%低下。財別では情報関連が2.8%、中間財が1.1%上昇し、その他財が3.3%、資本財が2.4%低下した。[5]
実質貿易収支と名目の貿易統計
見直しのお知らせは、「(注2)なお、従来公表していた実質貿易収支については、公表を取りやめることとします。」としている。[3]
名目の貿易統計は財務省が公表し、2026年9月分(10月21日速報)は輸出額10兆9,723億円(前年同月比16.7%)、輸入額11兆5,088億円(同18.9%)。[8]
名目額は価格変動の影響を含み、実質輸出入は名目額を品目ごとに物価指数で実質化して物価変動の影響を除いたもの。名目は前年同月比、実質は季節調整済の前月比で示されることが多く、単位も異なる。[2][8]
対にして読む — 名目と実質、輸出と輸入、全体とその他財を除く
名目と実質:名目は円建ての金額、実質は2020年=100の季節調整済指数。[2][8]
輸出と輸入:8月は実質輸出が0.8%低下、実質輸入が1.6%上昇(本ページの計算)。[6]
全体とその他財を除く:8月の実質輸出は全体で0.8%低下、その他財を除くと0.2%低下。その他財には金や再輸出品が含まれる。[2][5]
本ページの読み
実質輸出入は、名目の貿易統計から価格変動の影響を除いた実質的な価値の動きを見る指標で、実質GDPの財輸出入と整合的な動きをとらえるために作られている。季節調整替えや作成方法の見直しで過去の値も改定されるため、最新のデータで時系列を確かめ、金や再輸出品を含むその他財の影響は除くベースもあわせて見るのがよいと本ページは読む。[1][2][3]
次の公表
公表は原則として財務省「貿易統計(速報)」の公表日翌営業日の16:00。2026年10月21日確認時点で9月分は未掲載。財務省の9月分速報は同日に発表されたため、原則に従えば10月22日(木)16:00の見込み(本ページの計算、遅れることがある)。[1][8]
確認済みの事実
各事実に根拠の種類を表示このセクションの各事実には根拠の種類が表示されます——独立した情報源でのクロス検証、または一次資料単独での確認。
日本銀行によると、実質輸出入は財務省「貿易統計」で公表されている財の名目輸出入金額を、日本銀行が作成・公表している「輸出入物価指数」で割ることにより算出したもので、物価変動の影響を除去し、実質的な価値ベースの輸出入の動きを表す。輸出入の動きを実質GDPと整合的にとらえるうえで有益としている。[1][2] 1 源 · 一次資料
実質輸出は名目輸出総額を貿易統計の概況品目分類に基づく31品目に分け、原則として輸出物価指数を中心とするデフレーターで品目ごとに実質化して合計した後、季節調整を施し、2020暦年平均を100として指数化する。実質輸入は28品目について輸入物価指数で同様に作成する。デフレーターの基準年は2020年で、1999年以前は8グループで実質化した系列の前月比で遡及している。[2][7] 1 源 · 一次資料
公表データは季節調整済値で、実質輸出・実質輸入(1975年以降)、地域別実質輸出(米国、EU、中国、NIEs・ASEAN等、その他地域)と財別実質輸出(中間財、自動車関連、情報関連、資本財、その他財、2000年以降)。その他財にはGDP統計上財輸出に計上されない再輸出品が含まれるため、全体からその他財を除いた値も参考として公表している。[2] 1 源 · 一次資料
季節調整はX-12-ARIMAにより、毎年4月頃に全期間のデータで季節調整替えを行い、その間は予定季節要素を用いる。祝日等調整には通関日数をベースとしたユーザー定義変数を用いる。2026年4月22日の季節調整替えでは、データ始期に遡って計数が改定された。[2][4] 1 源 · 一次資料
2026年5月20日の見直しで、2026年4月分から実質輸出入の算出を8グループベースから概況品目分類(輸出31品目、輸入28品目)ベースに変更し、半導体等電子部品(メモリ)や金などのデフレーターの大幅な変動によるバイアスに対処して名目輸出とデフレーターの対応関係を精緻化した。あわせて、従来公表していた実質貿易収支の公表を取りやめた。[3] 1 源 · 一次資料
公表日時は2026年4月分計数以降、原則として財務省「貿易統計(速報)」の公表日翌営業日の16:00。データは作成に使用する統計の改定や基準変更、年間補正等により事後的に改定されることがある。[1][2] 1 源 · 一次資料
2026年9月17日掲載のデータによると、実質輸出(季節調整済、2020年=100)は2026年8月に119.0、実質輸入は116.6(データの値を小数第1位までで表示)。[6] 1 源 · 一次資料
同時に掲載の図表によると、実質輸出計の季節調整済前月比は2026年7月0.6%、8月−0.8%。8月の地域別は米国0.9%、EU−3.1%、中国−1.3%、NIEs・ASEAN等−0.7%、その他地域−5.4%。財別は中間財1.1%、自動車関連−1.7%、情報関連2.8%、資本財−2.4%、その他財−3.3%、その他財を除く実質輸出−0.2%。地域・財の括弧内の比率は2025年通関輸出額に占めるウエイト。[5] 1 源 · 一次資料
財務省は2026年10月21日に令和8年9月分の貿易統計(速報)を発表し、名目の輸出額は10兆9,723億円(前年同月比16.7%)、輸入額は11兆5,088億円(同18.9%)。[8] 1 源 · 一次資料
主張・解釈
事実に数えない記述 — 種類を項目ごとに表示ここからはクロス検証されていない主張・推測の領域です。
データの指数から前月比を計算すると、2026年8月の実質輸出は▲0.8%(図表の実質輸出計と一致)、実質輸入は+1.6%。小数第1位に丸めると、実質輸出は7月120.0→8月119.0、実質輸入は114.8→116.6。[6] このページの計算・解釈 · 本ページの計算
2026年10月21日確認時点で9月分は未掲載。財務省の9月分速報が同日に発表されたため、公表日翌営業日16:00という原則に従えば、日本銀行の9月分は10月22日(木)16:00の見込み(遅れることがある)。[1][8] このページの計算・解釈 · 本ページの計算
貿易統計の名目輸出額の前年同月比(9月16.7%)は価格変動の影響を含む。実質輸出は物価変動の影響を除いた季節調整済の指数で、主に前月比で見るため、名目の前年比と数字を直接比べず、価格変動を除いた実質的な価値の動きを確かめる指標として読むのがよいと本ページは読む。[2][8] このページの計算・解釈 · 本ページの読み
実質貿易収支は2026年5月の見直しで公表が取りやめられたため、現在の資料では実質輸出と実質輸入の指数の動きを個別に比べて読むことができると本ページは読む。[3][5] このページの計算・解釈 · 本ページの読み
タイムライン
確認できなかったこと
このページが確かめようとして確かめられなかった事柄である。空白は推測で埋めない。- 2026年9月分の実質輸出入
- 実質輸出の前年同月比
- モデル
- claude-opus-5
- 日時
- 10/21/2026, 18:00
- 本文文字数
- 2,605
- 出典
- 採用した出典 8 件
- モデル
- ChatGPT(ウェブで出典を照合)
- 日時
- 10/22/2026, 01:25
- 判定
- 要修正
改訂履歴を表示(3件)
| 10/22/2026, 09:00 | 初版執筆(claude-opus-5) | 作成 |
| 10/21/2026 | 初版。日本銀行の実質輸出入の動向(ページ、図表、データ)、「実質輸出入の動向」の解説、作成方法の見直しと季節調整替えのお知らせ、概況品目とデフレーターの対応表、財務省貿易統計の速報発表をもとに作成した。実質輸出入の前月比、指数の丸め、9月分の公表見込み日は本ページの計算。 | 更新 |
| 10/22/2026 | 要約とFAQで、品目ごとに実質化して合算し季節調整して指数化する作成方法を明記し、実質輸出入が表す内容を価格変動を除いた実質的な価値の動きと記した。9月分の公表見込みを、確認時点で未掲載であることとあわせて記した。実質貿易収支に関する読み方の表現を改めた。 | 更新 |
よくある質問
実質輸出入とは何ですか。
財務省「貿易統計」の名目輸出入金額を品目ごと(輸出31品目、輸入28品目)に日本銀行の輸出入物価指数などで実質化して合算し、季節調整して指数化したもので、2020年=100の指数で公表されます。[2]
次の実質輸出入はいつ公表されますか。
原則として貿易統計(速報)の公表日翌営業日16:00です。2026年10月21日確認時点で9月分は未掲載で、原則に従えば10月22日(木)16:00の見込みです(本ページの計算、遅れることがあります)。[1][8]
実質貿易収支は公表されていますか。
2026年5月の見直しで公表を取りやめるとされています。[3]
名目の輸出額と実質輸出はどう違いますか。
名目は価格変動の影響を含む金額、実質は名目額を品目ごとに輸出物価指数などで実質化して合算し、物価変動の影響を除いたものです。[2]
地域別・財別の内訳はありますか。
実質輸出について、地域別(米国、EU、中国、NIEs・ASEAN等、その他地域)と財別(中間財、自動車関連、情報関連、資本財、その他財)を公表しています。[2]
公式リンク
- 公式 日本銀行 — 実質輸出入の動向
- 公式 日本銀行 — 「実質輸出入の動向」の解説
- 公式 財務省 — 貿易統計
- ドキュメント 2026年8月の貿易統計
- ドキュメント 企業物価指数と消費者物価の違い
出典
- [1] 実質輸出入の動向 一次資料
- [2] 「実質輸出入の動向」の解説 一次資料
- [3] 分析データ「実質輸出入の動向」の見直しについて 一次資料
- [4] 実質輸出入の季節調整替えについて 一次資料
- [5] 実質輸出入の動向(図表) 一次資料
- [6] 実質輸出入の動向(データ) 一次資料
- [7] 実質輸出入における概況品目とデフレーター 一次資料
- [8] 財務省貿易統計(新着情報・報道発表) 一次資料