本邦対外資産負債残高の読み方 — 対外純資産561兆円の中身、取引・為替・その他調整(価格変動など)の寄与、経常収支や他国との比べ方(令和7年末の数値つき)
財務省の本邦対外資産負債残高(各年末)で、令和7年末の対外資産は1,805兆6,342億円、対外負債は1,243兆8,838億円、差額の対外純資産は561兆7,504億円と前年末比4.4%増。増減は取引フロー、為替相場変動、その他調整(価格変動など)に分けて示される。
数字 — 令和7年末
時点:令和7年末(2025年12月31日)。公表:令和8年5月26日(財務省)。一次資料:「令和7年末現在本邦対外資産負債残高の概要」(出典1)と参考資料(出典2~5)。[1][6]
| 令和7年末(財務省、10億円) | 資産 | 負債 |
|---|---|---|
| 直接投資 | 384,535 | 58,562 |
| 証券投資 | 768,653 | 643,885 |
| 金融派生商品 | 65,504 | 70,406 |
| その他投資 | 373,269 | 471,030 |
| 外貨準備 | 213,672 | — |
| 合計 | 1,805,634 | 1,243,884 |
| 対外純資産 | 561,750 |
統計の概要は、「対外資産負債残高は、各年末における我が国の対外金融資産負債の価値・構成を表した統計です。」としている。[6]
増えた理由 — 取引・為替・その他調整
対外資産について、資料は、「居住者による対外資産の取得超(直接投資+32.6兆円、証券投資+15.3兆円)や居住者が保有する外国証券の価格上昇に伴う評価替え(+48.0兆円)等により、対外資産残高は17年連続で増加した。」としている。[1]
対外負債について、資料は、「非居住者が保有する本邦証券の価格上昇に伴う評価替え(+62.2兆円)や、非居住者による本邦資産の取得超(証券投資+31.0兆円、直接投資+6.9兆円)等により、対外負債残高は7年連続で増加した。」としている。[1]
対外純資産について、資料は、「対外資産の増加額が対外負債の増加額を上回ったことから、対外純資産残高は8年連続で増加した。」としている。[1]
| 対外純資産の前年末比の内訳(10億円、試算) | 金額 |
|---|---|
| 取引フロー | 29,684 |
| 為替相場変動 | 13,422 |
| その他調整 | ▲19,456 |
| 前年末比増減 | 23,650 |
概要が挙げる評価替え(対外資産側の48.0兆円、対外負債側の62.2兆円)は、対外資産・対外負債それぞれの増加理由として示された証券投資の価格上昇に伴う評価替えで、対外純資産全体の評価変動の寄与を示すものではない。純資産の増減要因の表では取引フロー、為替相場変動、その他調整に分けられ、その他調整には株価・債券価格等の変動に伴う増減のほか、フロー統計(国際収支統計)との作成方法の相違による増減等も反映されるとされる。[1][2]
為替と外貨建て資産
資料は、「令和7年末時点における対外資産1,805.6兆円のうち1,350.7兆円が外貨建て資産、同じく対外負債1,243.9兆円のうち284.9兆円が外貨建て負債である。」としている。[2]
令和7年末のドル円は155.98で前年末比の変化率は▲1.2%、ユーロ円は183.28で同11.7%だった。増減要因の試算では、為替相場変動による増減は資産で12,281、負債で▲1,140、純資産で13,422(いずれも10億円)。[2][4]
経常収支との関係
経常収支は令和6年中29,277、令和7年中32,235(10億円)。対外純資産の前年末比増減は令和6年末65,912、令和7年末23,650で、年によって経常収支との大小が入れ替わる。[3]
増減要因の試算では、その他調整に株価・債券価格等の変動に伴う増減のほか、フロー統計(国際収支統計)との作成方法の相違による増減等が反映されるとされる。[2]
他国との比較と簿価・時価
財務省が掲載した主要国(地域)の比較表では、令和7年末の対外純資産はドイツ675兆5,374億円、中国636兆3,391億円、日本561兆7,504億円の順で、全世界を網羅した順位ではない。資料は、「一部中東諸国等については計数が公表されていない。」とし、「日本以外の計数は、IMFで公表されている年末の為替レートにて円換算。」と注記している。[4]
直接投資残高について、資料は、「簿価は自己資本額の集計額。」とし、「時価は、上場企業については可能な限り市場での取引価格を用い、その他については簿価を用いて推計。」としている。令和7年末の直接投資(資産)は簿価384,535、時価392,598(10億円、時価は参考計数)。[5]
年末値と四半期推計
資料は、「本統計は、外国為替及び外国貿易法第55条の9の規定に基づき、翌年5月末までに閣議報告が義務づけられており、閣議報告後に対外公表されます。」としている。[6]
四半期末残高について、資料は、「対外債務及び対外資産負債残高の推計値は、データソース等の制約のため、年末(12月末)時点を除き、計数を確定することができません。」としている。[6]
本ページの読み
対外純資産の数字は、残高か増減か、取引か評価替えか、円換算の基準は何かで読み方が変わる。数字を引くときはこれらを添えて読むのがよいと本ページは読む。[1][2][4]
次の公表
令和8年9月末(1次推計)と令和8年6月末(2次推計)の四半期推計は令和8年12月8日(火)に公表される予定。令和8年末の年末残高の公表日は未定とされる。[6]
確認済みの事実
各事実に根拠の種類を表示このセクションの各事実には根拠の種類が表示されます——独立した情報源でのクロス検証、または一次資料単独での確認。
対外資産負債残高は、各年末における我が国の対外金融資産負債の価値・構成を表した統計で、外国為替及び外国貿易法第55条の9に基づき翌年5月末までに閣議報告され、その後に公表される。対外純資産は対外資産と対外負債の差額。[6] 1 源 · 一次資料
令和7年末の対外資産残高は1,805兆6,342億円(対前年末比8.5%増)、対外負債残高は1,243兆8,838億円(同10.5%増)、対外純資産残高は561兆7,504億円(同4.4%増)で、財務省は令和8年5月26日に公表した。対外資産は17年連続、対外負債は7年連続、対外純資産は8年連続の増加とされる。[1] 1 源 · 一次資料
対外資産の増加には、居住者による取得超(直接投資32.6兆円、証券投資15.3兆円)や外国証券の価格上昇に伴う評価替え(48.0兆円)が挙げられ、対外負債の増加には、本邦証券の価格上昇に伴う評価替え(62.2兆円)や非居住者による取得超(証券投資31.0兆円、直接投資6.9兆円)が挙げられている。[1] 1 源 · 一次資料
増減要因の試算では、対外純資産の前年末比23,650(10億円)のうち、取引フローが29,684、為替相場変動が13,422、その他調整が▲19,456。その他調整には株価・債券価格等の変動に伴う増減のほか、フロー統計(国際収支統計)との作成方法の相違による増減等が反映されるとされる。[2] 1 源 · 一次資料
令和7年末の対外資産1,805.6兆円のうち1,350.7兆円が外貨建て資産、対外負債1,243.9兆円のうち284.9兆円が外貨建て負債とされる。ドル円の令和7年末は155.98(前年末比の変化率▲1.2%)、ユーロ円は183.28(同11.7%)。[2][4] 1 源 · 一次資料
対外純資産の前年末比増減は令和7年末が23,650(10億円)、令和6年末が65,912で、経常収支は令和7年中32,235、令和6年中29,277(いずれも10億円)。[3] 1 源 · 一次資料
財務省が掲載した主要国(地域)の比較表では、令和7年末の対外純資産残高はドイツ675兆5,374億円、中国636兆3,391億円、日本561兆7,504億円の順で、全世界を網羅した順位ではない。一部中東諸国等については計数が公表されていないとされる。日本以外の計数はIMFで公表されている年末の為替レートで円換算したものとされる。[4] 1 源 · 一次資料
直接投資残高は簿価(自己資本額の集計額)で計上され、参考計数として示された時価ベースの推計では、令和7年末の直接投資(資産)は簿価384,535に対し時価392,598、直接投資(負債)は簿価58,562に対し時価71,616(いずれも10億円)。[5] 1 源 · 一次資料
対外資産負債残高の四半期末残高は年末統計の参考として推計され、年末(12月末)時点を除き計数を確定できないとされる。令和8年9月末の1次推計は令和8年12月8日(火)に公表される予定。年末残高の公表日はあらかじめ知らせることができないとされる。[6] 1 源 · 一次資料
主張・解釈
事実に数えない記述 — 種類を項目ごとに表示ここからはクロス検証されていない主張・推測の領域です。
対外資産1,805,634から対外負債1,243,884を引くと561,750(10億円)で、公表された対外純資産と一致する。純資産の前年末比は取引フロー29,684+為替相場変動13,422-その他調整19,456で23,650となり、増減要因の表の合計と一致する。前年末比の伸び率は(561,750÷538,101−1)×100で4.39%で、丸めると公表値4.4%と一致する。なお、10億円単位の残高同士の差(561,750−538,101)は丸めのため23,649となるが、公表された増減額は23,650(23兆6,495億円)である。為替相場変動の13,422も公表された純資産の系列の値で、資産12,281と負債▲1,140の表示値の差は13,421となる。資料は、「四捨五入のため、合計に合わないことがある。」としている。[1][2] このページの計算・解釈 · 本ページの計算
外貨建て資産の割合は(1,350.7兆円÷1,805.6兆円)×100で74.8%となる。いずれも丸めた公表値による概算である。[2] このページの計算・解釈 · 本ページの計算
対外純資産の増減は、取引フローだけでなく、為替相場変動やその他調整(株価・債券価格等の変動、作成方法の相違など)でも動く。令和7年中の経常収支32,235に対し対外純資産の増加は23,650(いずれも10億円)で、両者を同じものとして読まないのがよいと本ページは読む。[1][2][3] このページの計算・解釈 · 本ページの読み
他国との順位は、各国の計数を年末の為替レートで円換算して並べたもので、為替レートによって円換算額が変わる。順位を語るときは換算方法を添えるのがよいと本ページは読む。[4] このページの計算・解釈 · 本ページの読み
タイムライン
確認できなかったこと
このページが確かめようとして確かめられなかった事柄である。空白は推測で埋めない。- 令和8年末の本邦対外資産負債残高の公表日
- モデル
- claude-opus-5
- 日時
- 10/26/2026, 00:04
- 本文文字数
- 2,015
- 出典
- 採用した出典 6 件
- モデル
- ChatGPT(ウェブで出典を照合)
- 日時
- 10/26/2026, 00:16
- 判定
- 要修正
改訂履歴を表示(3件)
| 10/26/2026, 09:00 | 初版執筆(claude-opus-5) | 作成 |
| 10/26/2026 | 初版。財務省の令和7年末現在本邦対外資産負債残高の概要と参考資料、統計の概要ページをもとに作成した。差額と増減要因の合計、伸び率、外貨建て割合の検算は本ページの計算。 | 更新 |
| 10/26/2026 | 増減額と為替相場変動の値について、表示値同士の差と公表値の違いが四捨五入によることを原文の注記とともに記した。題名と本文の増減要因を原文の取引フロー・為替相場変動・その他調整に合わせ、証券投資の評価替えの金額が純資産全体の寄与ではないことを明記した。主要国の比較を財務省が掲載した比較表の範囲に限定し、貿易黒字に関するFAQを改めた。 | 更新 |
よくある質問
日本の対外純資産はいくらですか。
財務省の本邦対外資産負債残高で、令和7年末の対外純資産は561兆7,504億円で、前年末比23兆6,495億円(4.4%)増でした。[1]
対外純資産が増えたのは貿易黒字のためですか。
貿易黒字だけが理由とはいえません。ここでいう取引フローは貿易収支そのものではありません。財務省の資料では、令和7年末の純資産の増加23,650(10億円)のうち、取引フローは29,684、為替相場変動は13,422、その他調整は▲19,456です。令和7年中の経常収支32,235(10億円)も貿易収支そのものではありません。[2]
日本は世界一の対外純資産国ですか。
財務省が掲載した主要国(地域)の比較表で円換算した令和7年末の対外純資産は、ドイツ、中国、日本の順です。全世界を網羅した順位ではなく、一部中東諸国等は計数が公表されていないとされています。日本以外の計数はIMF公表の年末為替レートで円換算したものです。[4]
公式リンク
出典
- [1] 令和7年末現在本邦対外資産負債残高の概要 一次資料
- [2] 令和7年末 本邦対外資産負債残高 増減要因(試算) 一次資料
- [3] 対外純資産及び経常収支の推移 一次資料
- [4] 主要国(地域)の対外純資産、為替相場の推移 一次資料
- [5] 時価ベースに基づく直接投資残高の推計 一次資料
- [6] 本邦対外資産負債残高 一次資料