児童生徒の問題行動・不登校等調査の読み方 — いじめの認知件数と解消の要件、長期欠席の集計基準の変更と不登校の区分、新規と継続率(令和6年度の数値つき)
文部科学省の令和6年度問題行動・不登校等調査で、いじめの認知件数は769,022件。小・中学校の不登校児童生徒数は353,970人で、小・中学校の長期欠席者の内数。不登校は心理的・情緒的・身体的・社会的な要因・背景によるもので、病気や経済的理由による者を除く。いじめは発生件数ではなく認知件数。長期欠席の集計基準は令和2~4年度の調査で異なる。
数字 — 令和6年度
期間:令和6年度間。資料:調査結果の概要(令和7年10月29日、令和8年1月16日一部修正、文部科学省)。[1]
| 令和6年度(文部科学省) | 値 | 前年度 |
|---|---|---|
| いじめの認知件数(小・中・高・特別支援) | 769,022件 | 732,568件 |
| 1,000人当たり | 61.3件 | 57.9件 |
| 暴力行為の発生件数(小・中・高) | 128,859件 | 108,987件 |
| 小・中学校の長期欠席者数 | 506,970人 | 493,440人 |
| うち不登校 | 353,970人 | 346,482人 |
| 不登校の1,000人当たり | 38.6人 | 37.2人 |
資料は、「児童生徒1,000人当たりの認知件数は61.3件(前年度57.9件)であった。」としている。[1]
いじめは認知件数
いじめの数は学校が認知した件数で、年度末時点で解消しているもの、解消に向けて取組中のもの等に分けて示される。解消しているものは585,349件(76.1%)、取組中のうち認知から3か月経過していないものは121,579件(15.8%)。解消している状態とされるには、いじめに係る行為が止んでいる状態が相当の期間(少なくとも3か月を目安)継続していること、被害児童生徒が心身の苦痛を感じていないことの2つの要件が少なくとも満たされている必要がある。資料は、「ただし、これらの要件が満たされる場合であっても、必要に応じ、他の事情も勘案して判断するものとする。」としている。[1]
暴力行為の数え方
資料は、「当該暴力行為によってけががあるかないかといったことや、けがによる病院の診断書、被害者による警察への被害届の有無などにかかわらず、暴力行為に該当するもの全てを対象としている。」としている。[1]
長期欠席と不登校
不登校は長期欠席の理由の区分の一つで、長期欠席の内数。用語の解説(文部科学省)は、不登校の区分を次のように定めている(引用中の原文の鉤括弧は二重鉤括弧に置き換えた)。[4]
> ○『不登校』には,何らかの心理的,情緒的,身体的,あるいは社会的要因・背景により,児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にある者 (ただし,『病気』や『経済的理由』,『新型コロナウイルスの感染回避』による者を除く。)を計上。[4]
用語の解説のページは対象年度を示しておらず、長期欠席を年度間に30日以上登校しなかった児童生徒として説明している。長期欠席の集計基準は調査年度で違い、資料は高等学校の表の注で、「令和元年度調査まで、及び令和5年度調査からは、年度間に30日以上欠席した生徒について調査。」としている。令和2年度から令和4年度の調査は、『欠席日数』欄と『出席停止・忌引き等の日数』欄の合計の日数により、年度間に30日以上登校しなかった児童生徒を調査している。[1][4]
| 小・中学校の不登校(令和6年度) | 小学校 | 中学校 |
|---|---|---|
| 不登校児童生徒数 | 137,704 | 216,266 |
| うち新規(前回調査では不登校に計上されていなかった者) | 70,419 | 83,409 |
| うち継続(前回調査でも不登校に計上された者) | 67,285 | 132,857 |
資料は、「新規不登校児童生徒とは、前回調査では不登校に計上されていなかった者。」としている。[1]
表の新規と継続は令和6年度の不登校児童生徒数の内訳で、資料の不登校継続率とは別の指標である。不登校継続率は、前回調査で不登校に計上された児童生徒(小学校93,782人、中学校172,391人)を分母とし、今回調査でも不登校に計上された児童生徒の割合で、小学校71.7%、中学校77.1%。[1]
増減の要因の性格
資料は、「調査結果のポイントにおける各項目の増減の要因については、都道府県教育委員会、市町村教育委員会からのアンケート調査や聞き取り等を踏まえたもの。」としている。[1]
学校が把握した数
資料は、自殺した児童生徒数について、警察庁の調査(年度間528人)と文部科学省の調査(同413人)を並べて示している。文部科学省の調査は学校が把握し、計上したもの。[1]
資料は注で、「警察庁調査における、令和7年1月~3月までの数値は暫定値。」としている。[1]
正誤表の範囲
正誤情報のページに掲載された令和6年度の正誤表(令和8年1月16日更新)は、項目いじめの(15)いじめ防止対策推進法に関しての表(資料のページ50~53、e-Statの表番号2-15)を対象とし、重大事態の発生学校数・発生件数、調査主体別件数、重大な被害を把握する以前のいじめの対応状況、その推移と都道府県別の表を正している。[3][5]
本ページは正誤表の全ページを確認した。いじめの認知件数、暴力行為、長期欠席・不登校の表は正誤表の対象に含まれていない。[1][5]
本ページの読み
この調査の数字は、認知件数か発生件数か、長期欠席の定義がどの年度の基準か、新規か継続か、増減の背景が何に基づくかで読み方が変わる。数字を引くときはこれらを添えて読むのがよいと本ページは読む。[1]
次の公表
本ページが参照した時点の掲載ページでは、令和6年度の結果が最新である。令和7年度の結果の公表日は、本ページが参照した資料には示されていない。[2]
確認済みの事実
各事実に根拠の種類を表示このセクションの各事実には根拠の種類が表示されます——独立した情報源でのクロス検証、または一次資料単独での確認。
調査対象期間は令和6年度間。概要は令和7年10月29日付で、令和8年1月16日に一部修正された。正誤情報のページには令和6年度の正誤表(令和8年1月16日更新)が掲載されている。正誤表の対象は、項目いじめの(15)いじめ防止対策推進法に関しての表(資料のページ50~53、e-Statの表番号2-15)で、重大事態の発生学校数・発生件数等。[1][2][3][5] 1 源 · 一次資料
小・中・高等学校及び特別支援学校のいじめの認知件数は769,022件(前年度732,568件)、児童生徒1,000人当たり61.3件。年度末時点で解消しているものは585,349件(76.1%)。解消している状態とされるには、いじめに係る行為が止んでいる状態が相当の期間(少なくとも3か月を目安)継続していること、被害児童生徒が心身の苦痛を感じていないことの少なくとも2つの要件が満たされている必要があり、要件が満たされる場合であっても、必要に応じ、他の事情も勘案して判断するものとされる。[1] 1 源 · 一次資料
小・中・高等学校の暴力行為の発生件数は128,859件(前年度108,987件)。けがの有無や診断書、警察への被害届の有無などにかかわらず、暴力行為に該当するもの全てを対象としている。[1] 1 源 · 一次資料
小・中学校の長期欠席者数は506,970人で、うち不登校は353,970人(1,000人当たり38.6人)。長期欠席は、令和元年度調査まで及び令和5年度調査からは年度間に30日以上欠席した者、令和2年度から令和4年度の調査では欠席日数と出席停止・忌引き等の日数の合計により年度間に30日以上登校しなかった者を調査している。校長が出席扱いとした日数が備考欄に記録されている場合は欠席日数に含める。[1] 1 源 · 一次資料
用語の解説は、理由別長期欠席者の理由の一つの不登校を、何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にある者とし、病気や経済的理由、新型コロナウイルスの感染回避による者を除くとしている。用語の解説のページは対象年度を示しておらず、長期欠席を年度間に30日以上登校しなかった児童生徒として説明している。[4] 1 源 · 一次資料
新規不登校児童生徒は、前回調査では不登校に計上されていなかった者。小学校は新規70,419人・継続67,285人、中学校は新規83,409人・継続132,857人。高等学校は学年別で調査していない単位制の生徒が含まれるため、継続率は算出できないとされる。これとは別に、資料は不登校継続率を、前回調査で不登校に計上された児童生徒のうち今回調査でも不登校に計上された児童生徒の割合とし、前回調査で不登校に計上された者は小学校93,782人、中学校172,391人、継続率は小学校71.7%、中学校77.1%。[1] 1 源 · 一次資料
調査結果のポイントにおける各項目の増減の要因は、都道府県教育委員会、市町村教育委員会からのアンケート調査や聞き取り等を踏まえたものとされる。[1] 1 源 · 一次資料
主張・解釈
事実に数えない記述 — 種類を項目ごとに表示ここからはクロス検証されていない主張・推測の領域です。
いじめの認知件数は(769,022÷732,568−1)×100=4.97…%、不登校児童生徒数は(353,970÷346,482−1)×100=2.16…%、暴力行為は(128,859÷108,987−1)×100=18.23…%で、資料の5.0%、2.2%、18.2%と小数第1位で一致する。解消率は585,349÷769,022×100=76.11…%で76.1%と一致する。[1] このページの計算・解釈 · 本ページの計算
小学校は70,419+67,285=137,704人、中学校は83,409+132,857=216,266人で、新規と継続の和が不登校児童生徒数と一致する。小・中学校の長期欠席に占める不登校の割合は353,970÷506,970×100=69.82…%。不登校継続率は67,285÷93,782×100=71.74…%、132,857÷172,391×100=77.06…%で、資料の71.7%、77.1%と小数第1位で一致する。不登校児童生徒数に占める継続の割合(小学校は67,285÷137,704×100=48.86…%)は分母が違い、継続率とは別の値である。[1] このページの計算・解釈 · 本ページの計算
いじめの数は学校が認知した件数で、発生した件数そのものではない。認知件数の増減を、いじめの発生の増減としてそのまま読まないのがよいと本ページは読む。[1] このページの計算・解釈 · 本ページの読み
不登校は年度間30日以上の長期欠席の理由の区分の一つで、30日以上の欠席だけで決まるものではない。病気や経済的理由による長期欠席は不登校に含まれないことを添えて読むのがよいと本ページは読む。[1][4] このページの計算・解釈 · 本ページの読み
長期欠席の数え方は令和2年度から令和4年度の調査で変わり、令和5年度調査から元に戻っている。この期間をまたいで長期欠席の数を比べるときは、定義の違いを添えて読むのがよいと本ページは読む。[1] このページの計算・解釈 · 本ページの読み
資料が挙げる増減の背景は教育委員会へのアンケートや聞き取りを踏まえたもので、統計から測った原因ではない。背景の記述を要因の分析結果として読まないのがよいと本ページは読む。[1] このページの計算・解釈 · 本ページの読み
令和8年1月16日の修正の対象は重大事態の発生件数等の表で、本ページが中心に扱ういじめの認知件数、暴力行為、長期欠席・不登校の表は正誤表に含まれていない。重大事態の数を引くときは修正後の資料を使い、修正日を添えて読むのがよいと本ページは読む。[1][3][5] このページの計算・解釈 · 本ページの読み
タイムライン
確認できなかったこと
このページが確かめようとして確かめられなかった事柄である。空白は推測で埋めない。- 令和7年度の調査結果の公表日
- モデル
- claude-opus-5
- 日時
- 10/31/2026, 00:26
- 本文文字数
- 2,135
- 出典
- 採用した出典 5 件
- モデル
- ChatGPT(ウェブで出典を照合)
- 日時
- 10/31/2026, 00:58
- 判定
- 要修正
改訂履歴を表示(3件)
| 10/31/2026, 09:00 | 初版執筆(claude-opus-5) | 作成 |
| 10/31/2026 | 初版。文部科学省の令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(令和8年1月16日一部修正)、調査の掲載ページ、正誤情報のページをもとに作成した。増減率・解消率・新規と継続の和の照合は本ページの計算。 | 更新 |
| 10/31/2026 | 検収を受けて修正。不登校の区分の定義を用語の解説から原文のまま加え、病気や経済的理由による者を除くこと、長期欠席の集計基準が調査年度で違うことを本文・FAQ・要約に記した。いじめの解消の2つ目の要件と、他の事情も勘案して判断するとの記述を加えた。新規と継続の構成と不登校継続率(分母93,782人・172,391人)が別の指標であることを記した。正誤表のPDFを全ページ確認し、修正の範囲が重大事態の表等であることを記して不明点から外した。警察庁の数値の暫定値の注を加え、題名を改めた。 | 更新 |
よくある質問
いじめは何件ありましたか。
令和6年度のいじめの認知件数は769,022件です。学校が認知した件数で、発生した件数そのものではありません。[1]
不登校の子どもは何人ですか。
令和6年度の小・中学校の不登校児童生徒数は353,970人です。小・中学校の長期欠席者506,970人の内数で、病気や経済的理由による長期欠席は含みません。[1]
不登校はどう数えますか。
文部科学省の用語の解説は、不登校を、何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にある者とし、病気や経済的理由、新型コロナウイルスの感染回避による者を除くとしています。長期欠席者のうち、この区分に当たる者が数えられます。長期欠席は、令和6年度の調査では年度間に30日以上欠席した者で、令和2年度から令和4年度の調査では『欠席日数』と『出席停止・忌引き等の日数』の合計が30日以上の者でした。[1][4]
増えた理由は分かっていますか。
資料が挙げる背景は、教育委員会へのアンケート調査や聞き取り等を踏まえたものとされています。[1]