食料自給率のカロリーベースと生産額ベースは何が違うか — 分子と分母、輸入飼料の扱い、摂取熱量ベースと食料国産率(令和7年度の数値つき)
農林水産省の総合食料自給率には、熱量で換算するカロリーベースと金額で換算する生産額ベースがある。令和7年度はカロリーベース37%(前年度比−1ポイント)、生産額ベース66%(同+2ポイント)。輸入飼料で国内生産した畜産物は国産に算入しない。摂取熱量ベース(令和7年度45%)もあわせて公表されている。
違い — カロリーベースと生産額ベース
時点:令和7年度。一次資料:「令和7年度食料自給率(カロリーベース・生産額ベース)」(出典1)、「食料自給率とは」(出典2)。[1][2]
| 指標(令和7年度) | 値 | 計算式 |
|---|---|---|
| カロリーベース食料自給率 | 37%(前年度比−1ポイント) | 1人1日当たり国産供給熱量830kcal/1人1日当たり総供給熱量2,237kcal |
| 生産額ベース食料自給率 | 66%(前年度比+2ポイント) | 食料の国内生産額14兆4,624億円/食料の国内消費仕向額21兆7,672億円(丸めた概数は14.5兆円、21.8兆円) |
| 摂取熱量ベース食料自給率 | 45% | 国産供給熱量830kcal/平時に必要な摂取熱量1,850kcal |
| カロリーベース食料国産率 | 46% | 国産供給熱量(輸入飼料分を除かない)1,040kcal/2,237kcal |
| 生産額ベース食料国産率 | 71% | 国内生産額15.4兆円、国内消費仕向額21.8兆円(いずれも丸めた概数) |
| 飼料自給率 | 24% | 純国内産飼料供給量5,740TDN千トン/飼料供給量23,451TDN千トン |
カロリーベース:「カロリーベース総合食料自給率は、基礎的な栄養価であるエネルギー(カロリー)に着目して、国民に供給される熱量(総供給熱量)に対する国内生産の割合を示す指標です。」[2]
生産額ベース:「生産額ベース総合食料自給率は、経済的価値に着目して、国民に供給される食料の生産額(食料の国内消費仕向額)に対する国内生産の割合を示す指標です。」[2]
用語:「食料自給率とは、国内の食料全体の供給に対する食料の国内生産の割合を示す指標です。分子を国内生産、分母を国内消費仕向として計算されます。」[1]
令和7年度に2つの指標が逆方向に動いた理由
カロリーベースは国産供給熱量の減少により前年度比−1ポイントの37%。米の国産熱量は470kcalで前年度差▲22kcal、寄与度は▲0.8ポイントだった。[1]
生産額ベースは国内生産額の増加により前年度比+2ポイントの66%。米は国内価格の上昇(+48%)により国内生産額が増加し、寄与度は+1.9ポイント。畜産物も国内価格上昇で国内生産額が増加した一方、野菜、魚介類は国内生産量の減少で国内生産額が減少した。[1]
輸入飼料の扱いと食料国産率
「畜産物については、輸入した飼料を使って国内で生産した分は、総合食料自給率における国産には算入していません。」[2]
資料は、「総合食料自給率は、「国内生産」を厳密にとらえるため、輸入飼料による畜産物の生産分を除いて計算しており、これは食料安全保障を図る上で基礎的な目標です。」としている。輸入飼料による生産分を除かない食料国産率は、令和7年度にカロリーベース46%、生産額ベース71%。カロリーベースの畜産物は食料自給率17%、食料国産率66%で、差は49ポイント。[1]
摂取熱量ベースと品目別自給率
摂取熱量ベース食料自給率は、分母を平時における国民の日常生活に必要な摂取熱量(1,850kcal)として算定する。資料は、「1,850kcalという数値については、①日本人の成人男性の基礎代謝量が、1,300kcalから1,600kcal程度であり、それを上回る水準であること、②平時における1人1日当たりの平均摂取熱量(国民健康・栄養調査(厚生労働省))の最低値が1,849kcal(2010年)であること、を参考に設定しています。」としている。[1][2]
品目別自給率は重量ベース(国内生産量/国内消費仕向量)で、食用以外の飼料や種子等に仕向けられた重量を含む。令和7年度の小麦は16%。[2]
本ページの読み
食料自給率は、熱量で数えるカロリーベース、金額で数える生産額ベース、平時の必要摂取熱量を分母にする摂取熱量ベース、輸入飼料分を含める食料国産率などで値が大きく異なる。数字を引くときは、どの指標・どの年度の値かを添えて読むのがよいと本ページは読む。[1][2]
次の公表
農林水産省の「日本の食料自給率」のページには令和7年度の食料自給率が掲載されている。令和8年度の公表日はこのページには示されていない。[3]
確認済みの事実
各事実に根拠の種類を表示このセクションの各事実には根拠の種類が表示されます——独立した情報源でのクロス検証、または一次資料単独での確認。
食料自給率は、国内の食料全体の供給に対する食料の国内生産の割合を示す指標で、分子を国内生産、分母を国内消費仕向(国内生産+輸入-輸出±在庫増減)として計算する。重量で計算する品目別自給率と、共通の「ものさし」で単位を揃える総合食料自給率の2種類がある。[1][2] 1 源 · 一次資料
総合食料自給率には、熱量で換算するカロリーベースと金額で換算する生産額ベースがある。カロリーベースは国民に供給される熱量に対する国内生産の割合、生産額ベースは国民に供給される食料の生産額(食料の国内消費仕向額)に対する国内生産の割合を示す。[1][2] 1 源 · 一次資料
畜産物については、輸入した飼料を使って国内で生産した分は、総合食料自給率における国産には算入していない。輸入飼料による生産分を除かない指標として食料国産率があり、令和7年度はカロリーベース46%、生産額ベース71%。飼料自給率は24%。[1][2] 1 源 · 一次資料
令和7年度のカロリーベース食料自給率は37%(1人1日当たり国産供給熱量830kcal/総供給熱量2,237kcal)で、国産供給熱量の減少により前年度比−1ポイント。特に米の消費量が減少し、民間在庫量が増加したとされる。[1][2] 1 源 · 一次資料
令和7年度の生産額ベース食料自給率は66%(食料の国内生産額14兆4,624億円、国内消費仕向額21兆7,672億円。丸めた概数ではそれぞれ14.5兆円、21.8兆円)で、国内生産額の増加により前年度比+2ポイント。特に米、畜産物の国内価格上昇に伴いそれらの国内生産額が増加し、野菜、魚介類は国内生産量の減少に伴い国内生産額が減少した。米の国内価格は+48%とされる。[1][2] 1 源 · 一次資料
摂取熱量ベース食料自給率は、平時に国民の日常生活に必要な摂取熱量のどの程度が国産で賄われているかを示す指標で、食料・農業・農村基本計画(令和7年4月11日閣議決定)で新設された。令和7年度は45%(830kcal/1,850kcal)。[1][2] 1 源 · 一次資料
品目別自給率は重量ベースで、食用以外の飼料や種子等に仕向けられた重量を含む。令和7年度の小麦は国内生産量103.1万トン/国内消費仕向量658.7万トンで16%。[2] 1 源 · 一次資料
食料自給率は長期的には米の消費減少や畜産物・油脂類の消費増大などの食生活の変化により低下傾向が続いてきたが、2000年代に入ってからは概ね横ばい傾向で推移しているとされる。食料自給率は食料需給表に基づいて算出され、食料需給表はFAOの作成の手引きに準拠している。[1][2] 1 源 · 一次資料
主張・解釈
事実に数えない記述 — 種類を項目ごとに表示ここからはクロス検証されていない主張・推測の領域です。
公表された分子と分母から計算すると、カロリーベースは(830÷2,237)×100で37.10%、生産額ベースは(14兆4,624億円÷21兆7,672億円)×100で66.44%、摂取熱量ベースは(830÷1,850)×100で44.86%となり、整数に丸めると公表値37%、66%、45%と一致する。[1][2] このページの計算・解釈 · 本ページの計算
カロリーベースと生産額ベースは、同じ食料を熱量で数えるか金額で数えるかの違いで、令和7年度のように一方が下がり他方が上がることがある。国内価格の上昇は国内生産額に影響し得る。ただし自給率の変化は分母の国内消費仕向額にも左右されるため、どちらの指標の数字かを添えて読むのがよいと本ページは読む。[1][2] このページの計算・解釈 · 本ページの読み
総合食料自給率は輸入飼料による畜産物の生産分を国産に含めないため、畜産物のカロリーベースは食料自給率17%に対し食料国産率66%と大きく異なる。畜産物の自給を語るときは、食料自給率か食料国産率かを確かめるのがよいと本ページは読む。[1][2] このページの計算・解釈 · 本ページの読み
タイムライン
確認できなかったこと
このページが確かめようとして確かめられなかった事柄である。空白は推測で埋めない。- 令和8年度の食料自給率の公表日
- モデル
- claude-opus-5
- 日時
- 10/25/2026, 00:00
- 本文文字数
- 1,671
- 出典
- 採用した出典 3 件
- モデル
- ChatGPT(ウェブで出典を照合)
- 日時
- 10/25/2026, 00:05
- 判定
- 要修正
改訂履歴を表示(3件)
| 10/25/2026, 09:00 | 初版執筆(claude-opus-5) | 作成 |
| 10/25/2026 | 初版。農林水産省の令和7年度食料自給率の資料、「食料自給率とは」「日本の食料自給率」のページをもとに作成した。分子・分母からの検算は本ページの計算。 | 更新 |
| 10/25/2026 | 生産額ベースの表と事実の記述で、計算に使う値を14兆4,624億円と21兆7,672億円の公表値とし、14.5兆円と21.8兆円は丸めた概数として区別した。一次資料の段落の出典番号を直し、国内価格と生産額ベースの関係についての本ページの読みを、分母の国内消費仕向額にも左右される旨に限定した。 | 更新 |
よくある質問
カロリーベースと生産額ベースの違いは何ですか。
カロリーベースは国民に供給される熱量に対する国内生産の割合、生産額ベースは国民に供給される食料の生産額に対する国内生産の割合です。熱量で数えるか金額で数えるかが違います。[2]
令和7年度の食料自給率はどうでしたか。
農林水産省の令和7年度の値は、カロリーベース37%(前年度比−1ポイント)、生産額ベース66%(同+2ポイント)でした。[1]
公式リンク
- 公式 農林水産省 — 日本の食料自給率
- 公式 農林水産省 — 食料自給率とは
- ドキュメント 2026年の米価格
出典
- [1] 令和7年度食料自給率(カロリーベース・生産額ベース) 一次資料
- [2] 食料自給率とは 一次資料
- [3] 日本の食料自給率 一次資料